前編では、Xtoneのディレクターたちが今どんな仕事をしているか、そしてUXとの向き合い方の転換点について話してもらいました。
後編は、AIとの付き合い方、Xtoneが大切にしている信念、そして「どんな人と一緒に働きたいか」について。座談会の後半、少しだけ話が深いところに入っていきます。
参加メンバー
- 松本(創業メンバー:PKSHA社グループ担当・シニアディレクター)
- 藤川(入社11年目:シニアディレクター)
- 原(入社10年目:UIデザイナーから今年に入りディレクターへジョブチェンジ)
- 菅原(入社10年目:UIデザイナーから約5年前にジョブチェンジ)※座談会ファシリテーション
- 佐々木(入社8年目)
- 津田(入社3年目:前職ではUIデザイナー)
- 吉田(入社1年目)
AIとの向き合い方
菅原: AIの話、さっきから自然と出てきてますけど、みんな実際どう使ってるんですか。
松本: 僕がいつも思うのは、「なんでこうしたの?」と聞かれた時に「AIが出してきたから」で終わるのは絶対ダメだということで。あくまで自分の考えが先にあって、それをAIに手伝ってもらった——その順番が大事だと思っています。
原: AIがばっと大量のアウトプットを出してくれるんですけど、「それっぽいな」と思った瞬間が一番危なくて。自分が読みたくないものを人に読ませちゃいけないっていう話で。文章量でごまかされてるなっていう感覚がある時は、外には絶対出しちゃいけないなと思います。
菅原: 原さんはチームの中でもAIの使い方を色々共有してくれてますよね。
原: 実験的にやってることが多いんですけどね。うまくいったものはみんなにも使ってもらえたらと思っていて。
菅原: 助かってます!私はもうAIとずっと対話してますね。UXを考える時も「なんか違う気がするんだけど」みたいな、言語化できないことも全部AIに話しかける感じで(笑)。きれいなプロンプトじゃなくて、ほとんど独り言みたいなやり取りです。
松本: 僕のAIのログも外に出せないくらい恥ずかしいですよ(笑)。でもAIの使い方って、個人のワークフローに合わせてカスタマイズしていった方がいいと思っていて。誰かが作ったプロンプトをそのまま使うよりも、自分のやり方に合わせて育てていく方が、結果的にうまく付き合えるんじゃないかなと。
藤川: UXとか仮説を考えるところはわりとAIとすんなりいくんですけど、ワイヤーを作ろうとすると迷走しがちで。この時間かけるなら自分でやった方が早かったっていうことになりがちです(笑)。
原: 逆に僕はワイヤーの方がAIと相性よくて。要件を整理して、要素をアスキーアートで並べてもらって、それをFigmaで組み替えていく感じです。UXの仮説を立てる部分はまだAIに頼りすぎず、ちゃんと自分で考えたい。
菅原: 相性のいいところが人によって全然違うのが面白いですよね。
原: そこが面白いなと思っていて。AIを使って均一化・効率化できる部分と、人間が考えなきゃいけない部分の仕分けって、まだちゃんと話し合われていない気がしていて。整理するべき部分と、案件によって変わる部分。そこをちゃんと議論できると、Xtoneのディレクターとしての強みにもなると思う。
佐々木: 複数案を出す時も、AIでバリエーションは作れるけど、「なぜこっちの案を推すのか」を自分の言葉で言えないといけない。そこが人間の仕事だと思っています。
PKSHA社との仕事で変わったこと
佐々木: PKSHA社の人はコンサル出身の方も多くて、ビジネスの話の解像度が高い。そこに並んで仕事をすることで、制作会社的な思考の外に出させてもらってる感じがしています。
菅原: 先日佐々木さんと提案資料を一緒に作る機会があったんですけど、UXで何をするかだけじゃなくて、クライアントのビジネス課題とUXを紐づけて、だからこそUXが必要なんだという前段からちゃんと提案に入っていて、私も勉強になりました。
佐々木: PKSHAとの仕事を通じて、UXをビジネスの文脈で捉える考え方が少しずつ身についてきた気がします。
松本: 役割が広がるって、こういうことなんですよね。UXを単体で捉えるんじゃなくて、なぜUXが必要なのかをビジネスの文脈と紐づけて考えられるようになってきた。それがXtoneとして求められていることだと思うし、PKSHAとの仕事がそのきっかけになっている実感があります。
菅原: 藤川さんから見てPKSHAとの仕事ってどうですか。
藤川: (前段からの)繰り返しになりますが、PKSHA社との仕事のいいところって2つあって。 1つは、コンサル出身の方など能力の高いプロが関わるプロジェクトに対してUXの専門家として入るので、僕らならではの価値を出すことを真剣に考えざるを得ない。しかも短いスパンで来るから、訓練になります。もう1つは、ビジネス的なゴールを意識しながらUXを考えるクセがつくこと。ビジネス的な価値って、効率化して何かを削減する価値と、新しい何かを生み出す価値があって。どちらかというと前者の話が多いんですが、もう少し後者のウエイトが増えると面白いなと思っています。
松本: ユーザーにとっていいことと、ビジネスとして回ること——両方が良くならないと回らないんですよね。ユーザーにとって良くても、お金が儲からないとサービスは終わってしまう。その両方の視点をちゃんと持てるかどうか、っていうのが大事だと思っていて。
菅原: それってPKSHA社との仕事に限らず、toBでもtoCでも同じことですよね。
松本: そうそう。PKSHAとの仕事を通じてそこがより鮮明になってきた感じがします。
運用案件に、どう価値を生み出すか
菅原: 新規案件の話が多かったけど、運用案件もみんな結構持ってますよね。
藤川: 運用案件って、どうしてもクライアント側に課題として積み上がったタスクをこなしていくことに精一杯になりがちなんです。それではなかなかプロジェクトの価値は高まっていかない。プロアクティブに、改善や新たな価値を生み出していくための提案の動きをしていく必要があって。クライアントからの評価が高いプロジェクトを見ていると痛感しますね。
菅原: 私も、以前は言われたまま作るのをスピードでこなす感じだったんですけど、ちゃんと考えて複数案作って、「こういう思いがあってこうした」と整理できるようになってから、運用案件も楽しくなってきました。考えられてなかった時がつまらなかったな、って振り返って思います。
佐々木: 数値が出てきて、改善サイクルを回せる運用案件はやりがいがありますよ。ちゃんと稼働分の予算があって、改善提案もできる——そういう案件が理想ですね。
吉田: 他社だと、大企業の中に入って長く関係値を作り続けて、そこから色んな仕事に繋がっていくモデルがありますよね。運用・保守のいいところって、お客さんとの関係値が育つところにもあると思っています。
こんな人と一緒に働きたい
菅原: じゃあ最後のテーマです。こんな人がエクストーンに向いているとか、どんな人と一緒に働きたいとか、採用候補者の方に向けてのメッセージを聞かせてください。
松本: 「ものを作って、誰かが喜ぶ」ということに興奮できる人、だと思います。このサービスが動いたら絶対喜ぶ人いるじゃん!っていうテンションで話せる人。ゴールがあるから、手前のしんどいことも頑張れる。受け身じゃなくて、自分から動ける人の方が向いてると思います。
原: ジュニアの方で、まだUXとかユーザー体験みたいな大きな絵が描けなくてもいいと思っていて。一緒に働くチームのメンバーが楽しいと思うために何かできる人は向いていると思います。社内ミーティングのちょっとした動き方でも、Slackのコメントひとつでも、半径5メートルの人が少しでも働きやすくなるように考えられる人って、すごく大事。そういう人がいずれクライアントのことも、ユーザーのことも考えられるようになると思うので。
藤川: 素直さ、ですね。特に経験が浅いうちは。あと新しいことへの好奇心も。うちは本当にいろんなことをやるので、やったことがないことだらけ。でも「やったことないからできません」じゃなくて、チャレンジできる人がいい。
面接で感じるのは、自分がすでに完成されていると思っている人に対しては、少し慎重に見極めるようにしています。自分の未完成な部分を素直に受け止めて、「ここを頑張らないといけない」と前向きに言える人の方が、うちに合っている。できないことを素直に言えて、でも興味があって勉強してるっていうスタンスの方が、正直うちはいいです。むしろ素直に現在地を話した方がいい(笑)。
菅原: それブログに書いておいた方がいいですね(笑)。
佐々木: 楽観的な人かな。うまくいかないこともうまく受け止めて、ポジティブに進んでいける人。
津田: 業務上のコミュニケーションが取れる人、ですかね。聞きたいことをちゃんと聞ける、分からなかったら確認できる——そういう基本的なコミュニケーション。Xtoneは自分で動かないといけない場面が多いので。
吉田: 仕事以外に何かこだわりがある人がいいな、と思っています。音楽とか、筋トレとか、犬とか(笑)。そういうこだわりがあると、雑談が生まれて、コミュニケーションが自然と円滑になる気がする。あと、好かれてなんぼ、みたいなところは正直あると思っていて。ヒューマンスキルというか。
菅原: 私は——精神的にタフな人、ですかね。「しんどい会社です」ということではなくて、答えのない問いにずっと向き合い続けられるという意味で。
原: タフじゃないとうちは無理、っていう話ではなくて、環境も一緒に良くしていかないといけないっていう前提はあるんですけどね。
菅原: そうですね。あと藤川さんが言ってた「職域のしみ出し」ができる人っていうのも大事かも。自分の領域をはみ出して動けること。それって結構エネルギーがいることだから。
藤川: うちって、エンジニアもデザイナーも、自分の職域を飛び越えて動ける文化があるんで。ディレクターだからここまで、デザイナーだからここまで、って感じじゃない。そこはいい意味でそういう人に来てほしいですね。
最後に
座談会を通じて感じたのは、Xtoneのディレクター・UXデザイナーたちが「考えることは手放さない」というスタンスを大切にしているということです。
AIが何でもそれらしいアウトプットを出してくれる時代だからこそ、「なぜこうしたの?」を自分の言葉で答えられることを大切にしています。
ペルソナもカスタマージャーニーもワイヤーフレームも、型通りに作ることがゴールじゃなくて、何を伝えたいかのために最適化していく。
職域の線引きなしに、チームでしみ出しながら仕事をしています。
完成された状態でここにいる人は、誰もいません。
でもだからこそ、一緒に成長していける仲間を探しています。
「こういう仕事、面白そうだな」と思っていただけたら、ぜひ採用ページを見てみてください。
Xtone ディレクター全員座談会より