こんにちは、バックエンドエンジニアの諸岡です。 今年もRubyKaigiに参加してきたので去年に引き続き体験レポートをお届けします。
会場
今年の会場は、函館サーモン・まるなまアリーナです。函館アリーナの本名ってこんなに長かったんですね。

名前の意味わからなかったので、脱線しますが由来を調べてみました。あっているかは不明です。
「函館サーモン」は洋食ブランドの名前みたいです。
函館市漁業協同組合員等によって2021年結成されたのが「函館サーモン養殖部会」。そしてこの部会によって養殖されたトラウトサーモンが「函館サーモン」と呼ばれます。 「天然のサーモンよりも上質な脂があり、臭みもなく、さっぱりしているのにしっかりとしたコクがあります。特に生で食べると、その新鮮さと風味を最大限に楽しめます」と、部会長である松川さんは語ります。
めちゃくちゃ美味しそう。味の言語化がうまいですね。
「まるなま」は、ネーミングライツを取得した地元水産会社「株式会社マルナマ古清商店(まるなまこせいしょうてん)」の社名に由来するようです。
調べるほどではないモヤモヤを抱えて会場を後にした方のためになれば幸いです。
今回は例年と違い、2つの会場を行き来するような構造になっていて、参加歴は浅いですがこのタイプは珍しいなと思いました。外が寒くて中が暖かかったので服装のチョイスが過去1で難しい会場でした。


今年も地元のキッチンカーが中庭のようなところに来ていてとてもおいしかったです!
ノベルティ
今年はRubyKaigiのデザインスポンサーとしてGaji-Laboさんがメインビジュアルデザインを担当されているようです。
私たち Gaji-Labo は、RubyKaigi 2026 のデザインスポンサーとしてメインビジュアルデザインを担当しています。
— Gaji-Labo Inc. (@gaji_labo) 2026年4月15日
五稜郭と Ruby を組み合わせたマーク、レンガを基調としたイメージをはじめ、函館の空気を感じるデザインを運営チームの皆さんと一緒に形にしました。#rubykaigi pic.twitter.com/fdyUKeWcMQ
それに合わせてノベルティもGaji-Laboさんがデザインされているようでした。今年は恒例のTシャツに加えて、パーカー、手袋、ポーチをいただけました。めちゃくちゃ豪華です!





例年のデザインはイベントの一体感があって好きだったのですが、普段は無地の服ばかりの自分にはなかなか着こなせず、もっぱらイベント専用になっていました。でも今年はこれなら普段も着られると思えるようなデザインでとても気に入っています。会社に来ていく服が増えました。ありがとうございます!!
セッション
開催前夜から2日にかけては、社内の他のメンバーが記事を書いているので、セッションに関しては3日目にフォーカスして書かせていただきます。
Ruby Committers and the World
Ruby Committers and the World - RubyKaigi 2026
毎年恒例のRubyコミッターが集まって議論をするセッションになります。
今年も興味深い内容がてんこ盛りとなっていました。まつもとさんの後継者をどうするか、コミッターやまつもとさんがAIをどれくらい活用しているか、AIによる開発への影響などなど。
後継者問題の中で出た、コミッター全員を閉じ込めて後継者が決まるまで出られないという、蠱毒のような案が提唱されて会場が笑いに包まれていたところが一番記憶に残っています。AIマッツの作成なども議論されていて、後継者問題ははカオスになりそうです。
Autoresearching Ruby Performance with LLMs
Autoresearching Ruby Performance with LLMs - RubyKaigi 2026
Auto-research という人間がプロンプトを調整しつつ、AIエージェントが自動でコードを改善し続ける手法について、実際に触って試した内容の共有をしてくれるセッションでした。
auto-researchで高速化を試みたところ、パフォーマンスは上がるが、マージできないコードが大量生成されることになったと語っていました。バグの可能性、改善量が微小すぎてトレードオフに見合わない、複雑すぎてリスクが高いなど、マージに値しないコードが出来上がったようです。
解決策としてループを考案して、テスト/ビルドを自動ゲートにしてAIを回す、ベンチマークスコアを上回ったら採用するなども試してました。
最終的に自分がレビューできる・理解できるコードにのみ使うべきみたいな話もしていて、とても興味深かったです。
Pure Ruby Apache Arrow reader/writer
Pure Ruby Apache Arrow reader/writer - RubyKaigi 2026
Apache Arrowがなかなか普及しない、普及する方法を考えて広めようといった内容のセッションだったと思います。
Cで書かれたApache ArrowライブラリをRubyから使うバインディング方式には、インストール時にトラブルが起きやすい、メンテナンスが難しくなりがちなどの問題があります。それが普及しない原因だと考え、解決策としてRubyだけで書かれたApache Arrow読み書きライブラリを作るといった内容でした。
速度問題でゼロコピーの重要性についてわかりやすく解説してくれて、ゼロコピーが大事かつ難しいことであることを理解できました。
頻繁に笑いが起こる、知識の浅い私でも聞きやすい楽しいセッションでした。
(Re)make Regexp in Ruby: Democratizing internals for the JIT
(Re)make Regexp in Ruby: Democratizing internals for the JIT - RubyKaigi 2026
Rubyの正規表現をOnigmoからRuby 専用のRegexpエンジンにしたいというセッションでした。 真っ当な仕様がRubyに存在していない、Rubyの正規表現が何かと言えるような仕様にしたいといった話をしていて、たまに正規表現を使うのでドキッとしました。
以前もどこかのセッションで聴いた気がしますが、詳しい解析の仕組みを聞くたびにコミッターさんへの感謝が溢れます。ありがとうございます。まだ完成には至っていないとのことだったので、来年のRubyKaigiを楽しみに待ちたいと思います。
Good Enough Types: Heuristic Type Inference for Ruby
Good Enough Types: Heuristic Type Inference for Ruby - RubyKaigi 2026
型宣言を書かずに型情報を得るgemを開発し、その経緯や内容についてを共有するセッションでした。 ダックタイピングベースから着想を得て、行動そのものを型として扱うという非常に面白い取り組みを行なっていました。==やto_sなど全てのクラスで一致してしまって推論が遅くなるものをフィルタリングして推論するなど色々な工夫が見られてとても興味深かったです。
推論カバレッジが約40%という話を聞いて、これだけやっても半分ほどという大変さを知ることができました。手元のコードで使ってみたいと思います。
Matz Keynote

Ruby創造者のまつもとさんのキーノートセッションになります。「Meet Spinel」という題材で、Ruby AOT Compilierを作成したという話になっていました。
まつもとさんはコードエディタを使わない(100%AIでコードを書く)縛りプレイをされているようで、弊社のエンジニアと同じような取り組みをされていることに驚きました。私も最近は全く自分でコードを書いていないです。
ヒューマンインテリジェンス(コミッターの方)へ依頼をしていたのがAIになっただけといった、まつもとさんしか言えないジョークで思わず笑ってしまいました。それにあわせて最近のAIは1.2 - 1.5マッツくらい賢いと発言していたのがとても印象的でした。Spinelは飼い猫の名前だということも忘れないで覚えておこうと思います。
本題よりもAIについて話されていたので、個人的にはAI時代を感じさせるセッションでした。
終わりに
今年はスポンサーブースでお手伝いをしたこともあって去年よりは聴けるセッションが減ってしまいましたが、さまざまなセッションに参加できとても楽しかったです。AIに知らないことを質問しながら聞くことができたので、今年はセッション理解が去年より深くできたと感じています!
来年のRubyKaigiは宮崎県に決まりました。また来年参加できることを楽しみにしています!
