エクストーンの金です。5/11 (木) より開催されている RubyKaigi2023 に参加しましたので現地レポートです。
こちらでは現地の雰囲気を中心にお話をさせていただき、のちほど技術的なまとめを公開予定です。
エクストーンのエンジニア支援とRubyKaigi
エクストーンでは福利厚生として、エンジニアスタッフへの支援が幅広く行われています。そのひとつに技術・研究面に対する支援として、カンファレンスへの参加費補助やスケジュール調整のサポートがあります。RubyKaigi2023にもこの制度を利用して複数のスタッフが現地参加しています。
Ruby30周年
2023年、プログラミング言語Rubyは30周年となりました。 そしてRubyの生みの親はMatzこと、まつもとゆきひろ氏です。
2019年福岡での閉幕時に "Matsumoto is nice!" というフレーズでまつもと氏にちなんだ松本市での開催が予告されたのですがコロナ禍で中止となった経緯があり、紆余曲折を経てその松本市で30周年を喜ぶ雰囲気を感じました。
Ruby界隈はトレンドとあまり縁が無いと言うと失礼ですが、トップシェアにならない界隈ゆえの仲間意識のようなものがあり、30周年を「祝う」よりは「喜ぶ」が合っていると思います。
30周年をふりかえってのキーワード
開幕KeynoteではMatz氏が30周年のふりかえりとこれからの話をしましたが、印象的なワードがいくつも出ました。
- 2019年に予告された松本に戻ってこれてうれしく思う
- ようこそ松本へ、私のCityではありませんが (笑)
- 最初に "Ruby" の名前が決まった。他に Coral / Tish などが候補だった。Tish になっていたらこの会議も「ティッシュ会議」になっていたかも : 名前大切
- 最初に定める「考え方」は大切
- パブリックリリースしたことにより Community == Communication が生まれた : Community大切
- 2001 最初のRubyConf (フロリダ) 参加者37人 -> RubyKaigi2023 参加者1300人
- RubyはJoyを継続してたらBenefitなものができた。しかしマーケティング大切
- エンタープライズの人とテッキーな人のギャップを埋めることは大切
- 互換性大切
- 性能は七難隠す
- Ruby3x3を掲げてみて : 旗振り役は未来の話をしないといけない
- Rubyは死んだ。Rubyは毎年死んでいる(笑) : トレンドに一喜一憂しない
- typelessな言語には未来が無いという人もいるが、違う未来を作りたい : staticでない型推論。最近ならAIを使った型推論といったあたらしい可能性も
各論はこれからどんどん掘り下げられて行くと思いますが、Rubyという言語とそのコミュニティが「考え方」を大切にしているのがあらためてわかるKeynoteでした。
おわりに
RubyKaigiにはたくさんの魅力があります。
- 界隈のトップ、かつ最新に触れられる
- コミュニティに触れられる
- 開催地の食や風土に触れられる
などなど。
いまは技術情報だけであればリモートでもほぼリアルタイムに追従することができますが、現地参加でしか感じられないものを共有していきたいと思います。
技術的トピックのまとめも後日公開予定ですので、そちらもご期待ください。