Xtoneのディレクターの役割とは?

こんにちは!ささきです。ディレクション担当、神奈川県在住、フルタイム共働き妻と小学生1人+2わんこ、3LDKマンション住まいです!

僕はこれまで、Web業界に携わってXtoneで2社目、フリーランス時代に常駐・半常駐などを3社、合わせて5社の会社内部の視点から、Web会社というもの経験をしてきました。
社内でも割と転職経験は多い方なので、表題にある「Xtoneのディレクター」がどんなものなのか、客観的に説明できるかなと思っています。

ディレクターとしてXtoneへ転職を考えている方、また、エンジニアやデザイナーで転職を考えているが、ディレクターがどんなことをやってるか気になる方。
そんな方へ向けて、Xtoneのディレクターのやっていること・心がけていることをお話したいと思います!

一般的なディレクター業務と比較して

さてWebディレクターってどんな業務内容を想像していますか?
多様な業界に必要とされるWebディレクター。業界によってももちろん、会社によっても、その業務内容は様々だと思います。それぞれの業務をあげながらXtoneのディレクターが具体的にどういったことをしているのかをご紹介します。

営業業務

Xtoneでは、いわゆる売り込みの営業というのはありません。仕事の実績を持って営業とするスタイルです。
良い仕事・結果を出せば、次の仕事につながるし、関係者の口コミなどから自然と仕事がついてきます。

ただし、見積り、請求、契約書のチェックなど、案件の遂行に必要な業務は当然あります。
見積りの工数は作業者が見積もります。その他、自身の担当箇所(進行管理・WF等)を見積り、それらを会社規定の単価に基づいて集約、算出するスタイルです。

プロデュース業務

ここでは広告業界におけるプロデューサーの業務という観点で比較します。
この場合、業務内容(アサイン、進行管理)としてはほぼ同等の作業があると考えて良いと思います。
ただし、広告業界と比較して、Web以外の多様なメディア(紙、TV、etc)との連携する案件が少ない分、クロスメディア間の橋渡し、という業務は少ないと言えると思います。

社内・外を含め、どういったチーム編成やアサインをするかは、デザイナー、エンジニアを含めて話し合って決めます。
リソースの管理は全社的にしっかり行っており、適材適所、特定の誰かに負荷がかかることが無いよう考慮してアサインされます。
協力会社はいつもお願いしている所はありますが、案件に適していて、信頼できる相手であれば、制限するものはありません。

UI/UX領域

あります、やります、たくさんやります!
これがメインというと語弊があると思いますが、それくらいやりますし、各業務の端々において考えて行かなければならない業務です。
なぜならXtoneはWeb/ITの業種ではありますが、事業紹介にもあるようにサービスを作るお仕事がメインだからです!

サービスの構築で大事なことはユーザーの体験をデザインすることです。そのため、優れたサービスを提供するには、UI/UXデザインが非常に重要です。
ペルソナ、カスタマージャーニーマップ、ヒューリスティック評価、デプスインタビューなど、この辺りのキーワードで想像できる業務は網羅的に行います。
それらの集大成としてアウトプットされるワイヤーフレームの作成もディレクターが行います。

ちなみにUI/UXというと、他社ではデザイナーの担当領域になっている会社も多いと思いますが、Xtoneではディレクターが中心となって、デザイナー、エンジニア問わず、チームで作り上げることがほとんどです。
このアプローチにより、デザイナーやエンジニアだけでなく、チーム全体が高品質なアウトプットやサービスの提供が可能になります。

みんながUI/UX意識することは、それぞれの専門分野を超えた協力を促し、全員で品質の高い成果物を作り出すことができるのです。

デザイン領域

会社によっては、Webディレクターがいわゆるアートディレクションを行う会社もあると思います。
Xtoneにおいてもかなりの部分、ディレクションを行うと考えて良いです。
デザインもUI/UXと密接に関わる部分ですので、デザイナーへ丸投げせず、ディレクターも責任を持ってディレクションし、みんなでレビューを繰り返すことでクオリティを上げていきます。

エンジニア領域

Xtoneにおいて技術面はディレクターが行う業務とはきっちり分けられています。
多くのプロジェクトにおいて技術面でのプロジェクトリーダーは別でアサインされますなので、細かなAWSの仕様・設定や、アプリにおいてこの場合は何のモジュールを使うだとか、そういった情報まで日々追いかける必要はありません。

もちろん進行管理やWBSにおけるタスクの分解など、最低限の技術面での理解は当然必要ですし、クライアントの質問に対してある程度即答できた方が良いかもしれません。
ですが、Xtoneのディレクターには元デザイナーが2名いて、活躍しています。技術面での知識が多少不足していても、やりながら覚えていける部分もありますのでその点を心配している転職希望者の方は安心してください!

Webマーケティング業務

この業務の中では、アプリやサイトの運営やUI/UXデザイン、様々な施策の実施は、通常の運用業務の範囲として実施する一方で、広告配信や媒体出向などの業務を行うことはあまり多くはありません。
その他、ツールを用いて、PDCAやABテスト、SEOやリスティング運用を積極的に行うケースは少ないかもしれませんが、KGI、KPIを元にクライアントと一緒に改善に取り組むプロジェクトはたくさんあります。その中で、Xtoneのパートとしては、クリエイティブ面や技術面でのサポートを行う業務がメインとなります。


以上で、なんとなく自分が今やってる仕事の内容を比べて、
Xtoneのディレクターがどこまでやってるのか、雰囲気は掴んでいただけたでしょうか?

ここからさらに業務内容を深ぼって、どのレベルまでカバーしているのかをご説明します。

Xtoneのディレクターの業務内容

プロジェクトによりやることは様々ですが

SERVICES | Xtone エクストーン | UI/UX Design × Engineering

この図の「全体フローの例」をベースに少し深ぼってXtoneのディレクターがやっている特徴的な業務をピックアップしてご説明します。

ホワイトボードを使うことも多々あります(画像はイメージです)

提案・調査

やることはヒアリング→提案書作りと、一般的な内容ですが、
Xtoneではこの提案時点で、プロジェクトのゴールを達成するために有効だと思われる「プロジェクトの進め方」に加えて、簡易的な競合調査、仮説を元にした簡易的なUX設計、サービスコンセプトの仮案程度までを提案することが多いです。

サービス設計

■ワークショップ・ユーザー調査

サービスがどのように使われているか、どのようなペインポイントが存在しているのか?インサイトは何か?といったことを探ることも、ディレクターが主となって行う大事なプロセスになります。
関係者を集めてワークショップを行ったり、インタビューのような定性調査やアンケートのような定量調査を行います。

◾️競合リサーチ

サービスの新規立ち上げの際は、競合リサーチを徹底します。他社サイトや口コミといったデスクトップリサーチだけでなく、競合のサービスやプロダクトを手元に揃えてチーム全員で実際に使ってみる、ということを大事にしています。

◾️ヒューリスティック評価

すでにあるサービスのリニューアルの際は、現状の課題を多角的に抽出することが重要になるため、ヒューリスティック評価を行います。できるだけ多くの視点があった方が良いので、ディレクター以外にデザイナーやエンジニアも評価者として参加します。
詳しくは エクストーン流ヒューリスティック評価の進め方 - Xtone Design & Tech Talk をご覧ください。

◾️ペルソナ設定・カスタマージャーニー

ここまでのプロセスで得た情報によって、そのサービスをいつ誰がどんな時に使うのか/使いたいのか、などを考慮し想像力も補いながらペルソナ像を設定しカスタマージャーニーを描きます。
こうすることで、利用者像や利用のストーリーが明確化され、関係者が共通認識を持ちながら次のステップに進んでいくことができます。

UI設計

主にワイヤーフレーム制作ですが、簡易的な画面仕様ではなく、なるべく網羅的に情報を盛り込んだ設計書を目指して作成します。
観点としては大きく2点です。

  • UI/UX 面が正しく考慮できている

    • 画面における役割、ユーザーがすべきことが正しく定義できている。
    • ユーザービリティ面での考慮ができている。
    • などなど、これまで設計してきた思想が正しく反映できているかというポイントがまず大前提として一つ。
  • 仕様・機能が完全に網羅できている

    • エンジニアが実装で迷わないレベルまで定義する。
    • 正常系、エラー系など、あらゆるパターンがワイヤーフレームに定義されている
    • 状態別に限らず、機種依存、環境によって異なる挙動が想定される場合なども全て網羅、定義されている

上記を考慮すると、必然的にワイヤーフレームの内容はボリュームも密度も濃くなります。
通常ワイヤーフレームの他に機能仕様書や様々な付随するドキュメントがあるのが一般的かもしれませんが、上記に配慮することで、ワイヤーフレームさえあれば他に何もいらないし、ワイヤーフレームさえ信じていれば間違いない!という状態になります。

正直このレベルでのワイヤーフレームの作成は大変です、労力がかかりますが、以下のようなメリットもあるため、Xtoneではこの方法を採用しています

  • エンジニア、デザイナーが迷わないので最終的な成果物にブレがない
  • クライアントも含めて誰もが、成果物の全てを一つのドキュメントで把握できる
  • 修正、変更がある場合でも一つのドキュメントをメンテナンスすれば済む
デザイン

ワイヤーフレームからデザイン化、Figma等で実際の画面を作ることを、Xtoneではビジュアルデザインと呼んでいます。
出来上がったものはみんなで評価します。これまで考えてきたUI/UXの考え方が、ビジュアルデザインで正しく表現できているか等がデザインのポイントとなります。 デザインディレクション時においては、感覚的な指摘を言語化して適切にディレクションできるかが大事です。

また、出来上がったデザインをクライアントに提案する際には上記と同じですが、UI/UXの上に成り立っているデザインなので、可能な限り感覚に頼らずにロジックで説明できることが望ましいです。

開発

前述した通り、Xtoneではディレクターの領域とエンジニアリングが分かれていますので、実装に入ると基本的にはエンジニアチームへバトンが渡されます。
ただし、当然遅延がないか、問題が起きていないかなど進行管理は必須です。

出来上がった後の試験工程からは、デザイナー含めて網羅的(デザイン観点、WF/仕様観点)にチェックします。
プロジェクトによってはXtoneはデザインまで、開発会社はクライアント指定だったりする場合も多いのですが、その場合においてもアウトプットされるサービスの質を高めるため、試験まで必ず行います。

デザインしたUI/UXがきちんと意図通りの形で仕上がっているかのラスト1マイルを確認することは、最終的な品質に大きく影響します。


いかがでしょうか。
全てのプロセスを完璧にこなすのは大変だけれども、チームワークで協力し合いながら少しでも良いのプロダクト目指す。
これがXtoneのディレクターです!