ユーザー体験を向上させるためのUXライティング

エクストーン ディレクターチームの柳澤です。

みなさんは普段、サービスやサイトの「UXライティング」についてはどのくらい意識していますか? UXライティングとは、ユーザーがサービスや商品をスムーズに使えるように案内するテキストのライティング手法です。

UXライティングには以下の役割があります

  • ユーザーの目的に沿った行動を分かりやすく案内できる
  • サービスを利用するモチベーションを向上させる
  • ブランディングを強化し、他と差別化をする

例えば以下のようなテキストになります。

  • 次のページに進みたいユーザーに対して「次へ進む」とボタンに表記する
  • サービスに新規登録したユーザーに「プロフィールを完成させましょう!」と促す
  • 削除されたページにアクセスした際に、ユーモアを交えて「ページが何処かへ行ってしまいました」と返す

このようなテキストは一方的に情報を伝えるものではなく、ユーザーがストレスなく目的を達成できるサポートをすることを意識して書くことが大切です。

UXライティングの例

ここでは具体的なUXライティングの良い例と悪い例を比較しながら、いくつか手法を紹介します。

明確・簡潔にする

丁寧な言葉遣いでユーザーに接することは大切ですが、そのためにテキストが長くなると分かりにくくなる可能性があります。

明確・簡潔にする_UXライティング

専門用語は使わない

ユーザーが聞き慣れない言葉は使用せずに、聞き馴染みのある単語を使うようにします。どうしても難しい言葉を使わなければならない場面では、すぐ近くに解説の文章や図解を載せましょう。

専門用語は使わない

「操作の目的」の後に「アクション」を書く

ユーザーが達成したい目的から書き始め、続けて必要な行動内容を書くことで、次の操作が分かりやすくなります。

目的から書く_UXライティング

二重否定の使用は避ける

ユーザーが混乱してしまうため、理解しにくい二重否定は避けましょう。

二重否定は使わない_UXライティング

事実だけでなく、次のアクションも提示する

簡潔に伝えようとするあまり機械的な文章になってしまうと、ユーザーは冷たくあしらわれたような印象を受けます。 間違いを指摘するだけでなく、どうしたら良いのかも合わせて伝えることが大切です。

次のアクションも提示する_UXライティング

サービスの世界観を反映させる

いくつか例を紹介してきましたが、全てのサービスで上記の書き方が正解とは限りません。 見慣れたシンプルな表現は分かりやすいですが、その分他のサービスと似たような印象になりがちです。

ブランドの雰囲気を正確に伝えることは、ユーザーにとって安心感を提供し、ブランドイメージを確立する上で重要です。 例えば、若年層向けのカジュアルなイメージ商品であれば、フレンドリーな表現が好まれる場合もあります。

世界観を反映する_UXライティング

ChatGPTに表現を提案してもらう

もしUXライティングを考えるのが不得意だったり言い回しに迷った際は、ChatGPTなどのAIを使うことも有効です。 ChatGPTは、ユーザーが理解しやすい文章を生成するのに有効で、複数案を提案してもらうこともできるため、自分とは異なる視点の案が欲しいときにも役立ちます。

ChatGPTを使用する_UXライティング

まとめ

ユーザーが迷いなくサービスや商品を使い、より良い体験をしてもらうために、見た目のデザインやシステム、情報の構成などに気を遣うことは重要ですが、 普段何気なく目に入る(場合によっては印象に残らない)テキストも、サービスの質を上げるために重要な役割を果たしています。

ユーザーにとって適切で分かりやすく、良い印象を与えられるかをデザインするために、UXライティングを意識していきましょう。